1歯槽膿漏とは

歯槽膿漏をわかりやすく説明すると、歯槽は歯茎、膿漏は膿が漏れてくる、つまり歯槽膿漏は、歯茎から膿が漏れている状態のことを言います。歯周病は重症化すると、歯茎が膿んで、腫れたり痛みを発出したり、歯茎から膿があふれ出てきたりします。つまり、歯槽膿漏は歯周病が重症になった時に出てくる症状の一つなのです。

2歯槽膿漏と歯内歯周疾患

歯槽膿漏が起こるのは、重症の歯周病だからです。歯槽膿漏を止めるためには、歯周病を改善しなければいけません。要は、歯周病治療をすることになりますが、重度の歯周病は膿が溜まる位、歯の周りの歯槽骨が無くなっており、治療によって歯槽骨を回復するのは容易ではありません。
そして、更に根の周りの歯槽骨が大きく欠損してしまう歯周疾患に歯内歯周疾患があります。歯内歯周疾患は、主にでき方が三つあります。

1. ①歯周病が重症化し歯周ポケットが歯根の先まで深くなり、根管に細菌感染がおきて歯髄壊疽になり根尖病変を併発したケース
2. ②根尖病変が大きくなり歯周病様の症状を起こしているケース
3. ③歯周病と根尖病変のそれぞれが同時に進行、重症化して合併したケース

があります。いずれも、大きく歯槽骨が欠損しているので、歯内歯周疾患は治療不可能と判断され抜歯されることが多いです。

3歯内歯周疾患は治る？

①と③は、歯槽骨を再生し歯槽膿漏を止めるのに歯周病治療と根管治療の両方が必要です。
①は、歯周病が重症化して歯の神経が死んでしまっているので、大元の歯周病を治療するだけでは、膿は無くなりません。歯の神経が死んで腐敗しているのも膿の原因になっているので根管治療も必要になります。歯周病治療と根管治療をすることで膿の改善を図ります。
③は、歯周病が重症化して歯槽骨が欠損したのと、根管に感染があり根尖病変でできた膿が大きくなり、歯周病と根尖病変の膿が合併したケースなので、①と同様に歯周病治療と根管治療をすることで膿の改善を図ります。
②は、歯周病の影響が少ないケースで根管の中の細菌感染が原因なので、根管治療のみで歯槽骨が再生し膿が改善することが期待できます。

以上のように、歯周病が重症化している場合は歯周病そのもの治療だけではなく、根管治療が必要になることがあるのです。
通常は根管治療を先行させ、次に歯周病治療をすることが多いです。

4歯槽膿漏の治療は難しい

歯槽膿漏は、歯周病が重症化して起こります。さらに、歯内歯周病変を起こしていれば、根管治療まで必要になりますが、両方の治療共に高度な治療技術が必要になります。
まず、歯周病は進行すればするほど治療の難易度は上がります。また、根管治療も日本では成功率が高い治療とは言えません。実は歯槽膿漏の治療は、難しいのです。
そのような中で治療用顕微鏡を使うことで治療の成功率を上げることができます。歯周病治療では、狭く暗い歯周ポケットの中を治療用顕微鏡で明るく、また拡大視することにより、肉眼やルーペでは見えづらいポケット奥深くの根についている歯石をとることができるので歯周病を改善しやすくすることができます。また、根管治療においても治療用顕微鏡を使うことにより、歯周病治療同様狭く暗い根管の中を明るく拡大視し根管治療の成功率を大きく上げることができます。
当医院では、重症な歯周病でも、歯周病治療・根管治療共に治療用顕微鏡を使用し、歯槽膿漏の治療を積極的に行っています。

歯槽膿漏がある＝即抜歯とはならないことを、覚えていていただけたらと思っております。

5当医院ではセカンド・オピニオンも行っています

という方は、お気軽にご相談ください。
当院は自由診療となっております。以下に治療費を掲載いたします。
※各種クレジットカードでお支払いいただけます。

カウンセリング料金　　¥11,000

・顕微鏡による、むし歯・歯周病検査など
・レントゲン撮影

CT撮影料金　　¥11,000

通常、CT撮影は別途 33,000円がかかりますが、初回のみ11,000円で撮影します。