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Vol.36 膿が無いように見えて実は膿があったケース

2025年10月31日

上顎第一大臼歯の近心頬側根に膿がみられたケースです。患者さんに自覚症状はありませんでしたが、他の歯の根管治療でCTを撮影したところ、膿がみつかりました。
矢状断のCT画像では膿の影がみられませんが、冠状断のCT画像では近心頬側根の舌側に膿の影がみられました。CTスキャンをしなければ膿を見逃がしてしまうケースです。

上顎第一大臼歯の矢状断のCT画像です。

矢印の先の近心頬側根は根管充填が根の先まで足りていませんが、根の周りには膿はみられません。

上顎第一大臼歯の冠状断のCT画像です。

矢印の先に矢状断のCT画像ではみられなかった膿の影が認められます。CT画像で歯を観る角度を変えることによって、近心頬側根にある膿が確認できました。根管充填は、根尖まで届いておらず、更に石灰化しています。難症例の根管治療です。

矢印の先が上顎第一大臼歯です。精密根管治療により膿の改善をはかりました。石灰化を顕微鏡下で除去し、根管充填しました。画像は、根管充填のレントゲン画像です。

精密根管治療6カ月後の経過観察時の冠状断のCT画像です。矢印の先にあった膿の影が消え、歯槽骨が再生しています。

膿があっても必ずしも症状が出るとは限りません。また、場合によってはレントゲン画像などでも膿が映らないこともあります。本症例では、CT画像により膿の見落としをせずに膿の改善をすることができました。根管治療におけるCTスキャンの必要性が分かるケースでした。

《根管治療の主な副作用》
ラバーダム防湿が必要になり、開口時間が長くなります。歯科用顕微鏡による精密根管治療は、肉眼や拡大鏡では見えないところ(治療が不十分であった部分)が見えるようになるため、なすべき治療が増えるので治療時間や治療日数がかかります。

《治療期間》
おおよそ、3〜5日(1回1時間の目算です。)

《治療費》
精密根管治療費(消費税込み):前歯132,000円、小臼歯154,000円、大臼歯 176,000円 

>>より詳しい情報は、当院の根管治療ページでご案内しておりますので、あわせてご覧ください。

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