お口の中にいくつも根尖病変がみられるケースもよくみかけます。また、大臼歯だと複数の根を持つため一本の歯に3つ、4つと病変が認められるケースや、膿を持つ歯の本数より治すべき病変の数が多いこともあります。本ケースも上顎大臼歯の隣り合った2本およびそれぞれの歯に2つずつの病変が認められました。つまり根尖病変を持った歯は2本ですが、都合4つの病変が治らなければいけません。

初診時の上顎大臼歯頬側根の矢状断のCT画像です。
それぞれの大臼歯の矢印の先に膿がみられます。

初診時の上顎大臼歯口蓋根の矢状断のCT画像です。
それぞれの大臼歯の矢印の先に膿がみられます。

精密根管治療6カ月後の経過観察時の上顎大臼歯頬側根の矢状断のCT画像です。
矢印の先にあった膿が消失し、歯槽骨が再生しています。

精密根管治療6カ月後の経過観察時の上顎大臼歯口蓋根の矢状断のCT画像です。
矢印の先にあった膿が消失し、2本共に歯槽骨が再生しています。
一本の歯に複数の膿があった場合、全ての膿が治らなければ被せ物ができません。本ケースのように2本の歯のどれかの膿が治らなければその歯は抜歯になってしまうため、歯を残すハードルはそれだけ高くなります。
このように、膿ができている歯は必ずしも根管治療で治るとは限らないため、最初の根管治療を成功させ、まずは膿を作らないようにすることが重要だということをご理解いただけたらと思います。
《根管治療の主な副作用》
ラバーダム防湿が必要になり、開口時間が長くなります。歯科用顕微鏡による精密根管治療は、肉眼や拡大鏡では見えないところ(治療が不十分であった部分)が見えるようになるため、なすべき治療が増えるので治療時間や治療日数がかかります。
《治療期間》
おおよそ、3〜5日(1回1時間の目算です。)
《治療費》
精密根管治療費(消費税込み):前歯132,000円、小臼歯154,000円、大臼歯 176,000円







