2018

10/02

詰め物や被せ物が外れるのは何故?むし歯の80%が詰め物・被せ物のつなぎ目のむし歯の再発です。

記事概要

折角詰めた、『詰め物や被せ物が外れてしまった!』という経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?確実に治療したはずの歯科治療ですが、治療後、被せたものが外れるなんて…と驚くかもしれませんが、このような体験は珍しくありません。本ブログでは、これらが起こってしまう原因・理由と、詰め物・被せ物治療が長持ちする治療のポイントについてまとめていますので、是非お読み下さい。

詰め物や被せ物が外れてしまった経験はありませんか?

本ブログをお読みになっている皆さんの中で、折角詰めた、『詰め物や被せ物が外れてしまった!』という経験をお持ちの方はいらっしゃいませんか?

確実に治療したはずの歯科治療ですが、治療後、被せたものが外れるなんて…と驚くかもしれませんが、このような体験をした事のある方は少なくないのです。

また、たとえ被せ物や詰め物が外れても、外れた詰め物を付け直せばいいじゃないか、もしくは何度でも詰め直せばいいじゃないか!と思っている方もいらっしゃると思います。これは、ちょっと問題がありますので、是非、本ブログ記事を最後までお読みいただければと思っています。

実は、このように、詰め物や被せ物が外れる原因は、『むし歯の再発』によることが多いのです。知っていましたか?

つまりは、治療したはずの歯が、またむし歯になってしまった状態ということです。さらには、被せ物や詰め物が外れた時には、すでにむし歯が重症化していることが多いです。

実は、詰め物・被せ物治療のむし歯の再発が怖いことは、意外に知らされていません。

詰め物をした歯が再発を繰り消し、どんどん歯質がなくなり、そのうち神経をとられ、被せた歯にまたむし歯が再発し、今度は痛みが出ないのでむし歯が歯の根まで進行してきても気づかず、被せ物が外れた時にはもう歯根は使えず抜歯という転帰をたどります。

なので、被せ物や詰め物が外れるという事を、できるだけ軽視してほしくないのです。

歯の治療で、詰め物や被せ物を治療が完了したら、『ハイ終わり』と安心しがちですが、実は、そこからがスタートなのです。

折角治療した歯が長持ちしなければ、何のために治療したかわかりませんし、逆に、治療前より状態が悪くなることもあるので、治療後も注意して見ていかなければなりません。

自由診療で治療した白い詰め物や被せ物は、見た目も良く、形も綺麗ですが、見た目が良いからと行って長持ちするとは限りません。残念ながら、入った詰め物・被せ物が長持ちする要件を満たしていないことも多いのです。

では、なぜむし歯が再発するのかと、再発を減らすために何をすべきかについて説明していきます。

詰め物・被せ物治療が長持ちする治療のポイント

ここからは、被せ物や詰め物の治療をした歯が「長持ちする」ポイントとは、どのような治療なのかについて説明していきます。

それはズバリ、歯と詰め物や被せ物との繋ぎ目をピッタリ合わせて、むし歯を再発させにくくする事です。

つまり、当サイトでも何度もご説明している『適合』です。

詰め物や被せ物との繋ぎ目が不適合を起こしていると、どんどんむし歯が進行していきます。

不適合(繋ぎ目にすきま)
不適合(外側に飛び出している)
不適合(段差がある)

なぜ、むし歯が繋ぎ目に再発しやすいかというと、不適合を起こしていると細菌がたまりやすいからです。そして不適合な繋ぎ目に溜まった歯垢はブラッシングやデンタルフロスでは落ちにくく、PMTC(歯科医院でのクリーニング)でも落ちません。人工的な細菌の巣ができてしまうのです。

このような状態だと、何をやってもむし歯が高頻度で再発してきます。

興味深いのが、海外の文献データでは、定期的な歯の検診・メインテナンスを受けた患者でも、新たにお口の中にできたむし歯の80%が「歯と詰め物・被せ物とのつなぎ目」にできたむし歯の再発だったと報告されています。これほどまでにつなぎ目の精度が影響を受けているのですから、軽視できません。

要するに、不適合が原因で、むし歯が再発を繰り返し歯が失われていくのです。

だから、(保険診療で入れた銀歯などは言うまでもなく、)自由診療で白い詰め物や被せ物をした場合でも、歯と詰め物や被せ物との繋ぎ目からのむし歯の再発に注意しなければならないのです。また、型とりやコンピューターによって作られている白い詰め物や被せ物は、材質的にもテクニック的にも歯と詰め物や被せ物との繋ぎ目をピッタリ合わせる事がとても難しい物が多いという問題があります。

これらの治療は、精度を上げ、適合の良いものを作るのは非常に難しく、特に繋ぎ目に細菌が溜まりやすいです。

白い歯の詰め物・被せ物は、見た目は良いかもしれませんが、むし歯が再発して、治療する前よりむし歯が重症化してしまっては、治療の意味がなくなってしまいます。

見た目が白いだけで、場合によっては、むし歯の再発で歯の神経をとらなければならなくなったり、最悪は抜歯になる可能性もあります。お金をかけて入れても、適合が良くむし歯が再発しにくい状態であるとは限りません。

また、歯にダイレクトに詰めるコンポジットレジン充填も問題があります。
コンポジットレジン充填は、術者の充填技術の影響を大きく受けてしまいます。

適合良くコンポジットレジンを詰める技術が無ければ、型とりをして作る詰め物・被せ物同様、不適合を起こしてしまい、歯との繋ぎ目に歯垢が溜まるようになってしまいます。

不適合における問題は、すぐ表面化しない

それでは、話を最初に戻します。

被せ物や詰め物が外れてしまうという状態では、かなりむし歯が重症なことが多いです。
この場合、単に被せ物が外れたという事よりも、むし歯によってどのくらい歯がなくなっているか、最終的に神経が助かるか?という歯そのもののダメージの方が心配です。

適合の結果は、すぐには出ないのが問題なのです。

むし歯は、じわじわ進んでくるため分かりにくいので、痛みが出たり外れたりした時、初めて結果が自覚できるのです。そうなるのに5年、10年とかかります。つまり、適合の結果は5年、10年後に出るのということです。

被せ物や詰め物の治療をしている時点で、もう既に歯が削られています。必然的に、治療をする前のむし歯よりもっと重症になります。だから再発させたくないのです。

白い詰め物・被せ物は適合が悪く、金歯や銀歯が良いのかというと、そういうことではありません。材質に関係なく不適合は起こります。実は、金歯でも、不適合な詰め物・被せ物があります。これらは、基本的には歯科医師や歯科技工士の合わせる(適合)技術によるところが大きいので、白い歯の被せ物や詰め物以外でも起こることも頭の片隅に覚えておいて下さい。

最後に、白い詰め物・被せ物や金属の詰め物・被せ物で『適合』の良い物を入れるためのポイントについてまとめます。

詰め物・被せ物の繋ぎ目をピッタリ歯に合わせるためには、拡大して視認できる顕微鏡が有効です。

それも、治療の前後に確認のために使うだけではなく、顕微鏡で拡大視しながら土台の形成・印象(型どり)をするのです。型をとる方法にもピッタリと合わせるテクニックがあるのです。そうすれば、ピッタリした詰め物・被せ物ができます。また、歯にピッタリ合わせられる歯科技工士も少ないので、フロスが引っかからないような精度の良い詰め物や被せ物ができるか?と歯科医院問い合わせてみると良いと思います。

歯を長持ちさせるためには、最初の治療が肝心!
詰め物・被せ物を長持ちさせるために、適合にこだわった歯科治療を選択していただきたいと心から願います。

▽歯科医師も技工士も歯科用顕微鏡を使用

歯科技工士