2018

5/07

みなさんに、知っておいて欲しい。
むし歯の原因、12のチェックポイント!

記事概要

毎日歯磨きをしていても、出来てしまうむし歯。
どうしてむし歯は出来てしまうのでしょうか?その原因について、12のポイントにまとめてみました。

むし歯とはどういう病か。

『むし歯』。
直接、命にはかかわらないため軽視されやすいですが、最近は全身疾患との関わりも指摘されるようになりました。むし歯は、子どもから大人に至るまで、すべての世代でみられる病気です。

疾患の中でも身近な『むし歯』を、今回のブログのテーマに選びました。

まず、むし歯とはどういう病気であるかをお話ししたいと思います。

お口の中の歯垢には、1mg中に10億の細菌がいると言われています。
歯垢は、私たちの食事から始まります。食べ物は、お口の中にいる細菌にとっても栄養源になるのです。その栄養源を元にして細菌が増殖し、歯垢になっていきます。

歯垢には、およそ300~500種類の細菌がいると言われ、その中にむし歯を作る細菌がいます。これらを『むし歯菌』と呼ぶことにしましょう。

これらむし歯菌は、お口の中に入ってきた糖分を発酵させて、乳酸という酸を出してきます。その状態が続くと、乳酸に晒された歯の表面が溶けて穴が開いていきます。これがむし歯です。そうです。むし歯とは、歯が溶けて無くなっていく病気なのです。

そして、このように発生したむし歯が重症化するとどうなってしまうのでしょうか?

残念ながら、歯を抜かなければならない状態になってしまいます。実は、抜歯の原因のNo.2がむし歯なのです。(第一位は歯周病です)

そのむし歯が予防できれば、どんな人にとっても福音だと思います。

抜歯に至ることなく、むし歯を予防するためには、正しい知識が必要です。まずは、むし歯の原因を知っておく事をおすすめします。ここから、むし歯の原因となる12のポイントについて説明していきます。

むし歯の原因、12のチェックポイント

患者さんからこのような質問を受けることがあります

「毎日歯磨きしているのに、どうしてむし歯ができてしまうのですか?」

むし歯を予防したくて歯磨きをしているわけですから、至極当然の質問です。

そもそも、むし歯はどうやって起こるのでしょうか?それにはさまざまな原因がありますが、それらの原因が重複してむし歯ができていることも多いです。下記の12のポイントを参考にしていただければと思います。

原因1:歯磨きが上手く行えていない。

むし歯の好発部位は、歯垢の残りやすい凹みです。歯の表面の窪みや溝、歯ぐきの近く、歯と歯の間などです。特に、歯と歯の間は歯ブラシの毛が入りにくく、磨き残しが多い場所です。フロスや歯間ブラシでの清掃が必要です。面倒だと感じるかもしれませんが、むし歯予防のためには必要なケアです。(歯間ブラシおよびデンタルフロスの使い方については、こちらのブログに詳しく書いてありますのでご参考ください)
https://www.okano-do.com/column/hamigaki5.html
https://www.okano-do.com/column/hamigaki.html

原因2:歯ぎしりがある。

歯ぎしりにより、過剰な力が歯にかかると、歯が欠けたり、歯に亀裂が入ってむし歯の足がかりができたり、詰め物が壊れたりして、むし歯ができやすくなることがあります。

原因3:感染しているむし歯菌の量が多い。

あまり知られていないかもしれませんが、お口の中に住み着いているむし菌の量は人それぞれです。むし菌が多く住み着いている人は、やはりむし歯になりやすくなります。

原因4:飲食の回数が多い。

食事と食事の間(食間)に、おやつをよく食べたり、糖を含んだ飲み物を飲んだりする回数が多いと、むし歯になりやすくなります。

原因5:甘いものをたくさん食べる。

砂糖の摂取量が多いとむし歯になりやすくなります。むし歯菌の中でも最もたちの悪いミュータンス菌は、砂糖から糊のようなものを作りだし、歯にしっかり付着します。これが、むし歯ができるきっかけを作るのです。

原因6:歯根が露出している。

歯の根っこは象牙質という材質でできています。象牙質は、むし歯菌が出す酸に対する耐性が低いのでむし歯ができやすいのです。歯肉が後退して歯根が露出している人はむし歯になりやすくなります。

原因7:酸性度の高い食べ物や飲み物をよく摂る。

炭酸飲料やスポーツドリンクの一部など、酸性度の高い飲み物や食べ物を頻繁に摂取しすぎると、むし歯の発症を助長します。食べ物ではなく飲み物ならむし歯にならないような気がしますが、飲み物でも酸性度の高いものは同じです。

原因8:胃酸を逆流させてしまう疾患がある。

これは、お口の中の状態が原因というより、消化器の問題がお口にまで影響してしまっているケースです。胃の分泌物の胃酸は、塩酸なのです。逆流性食道炎とは、食道に胃液や胃の内容物が食道に逆流し、食道に炎症を起こします。食道まで上がってきた胃酸や胃の内容物は口の中まで達することもあります。胃酸に歯が晒される事により、むし歯のように歯が溶けます。

原因9:口呼吸

唾液には、むし歯を抑える作用があります。しかし、口呼吸があると、常にお口の中が乾燥し、唾液が行き渡らなくなりむし歯になりやすくなります。できるだけ口呼吸にならないようにする必要があります。

原因10:歯並びが乱れている。

歯並びが乱れていると歯ブラシが上手く届かないところができてしまい、歯垢が残ってむし歯になりやすくなります。また、出っ歯など歯並びによっては口が上手く閉じられずに口呼吸となってしまい、むし歯になるリスクを上げてしまうこともあります。

原因11:唾液が少ない。

これは、原因9の口呼吸の理由と重なります。唾液には、むし歯を抑える作用がある事は前述した通りです。例えば、加齢により唾液が減少している方や、唾液の分泌を抑制してしまう薬剤の服用により唾液が減少している方は注意が必要です。ご自身が気づかない間にむし歯のリスクが上がってしまっていることがあります。

原因12:不適合な詰め物や被せ物が入っている。

歯と詰め物や被せ物との繋ぎ目に、隙間や段差がある状態のことを不適合と言います。繋ぎ目が不適合な状態だと、そこに細菌が溜まりやすくなります。不適合な繋ぎ目に溜まった細菌は、歯ブラシやデンタルフロスなどの清掃器具では落とすのが難しく、繋ぎ目からむし歯が再発してしまいます。(この不適合によるむし歯については、過去のブログでも詳しく説明していますので、こちらをお読み下さい)
https://www.okano-do.com/column/yobou4.html

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか?

このように、むし歯の原因が12個も並んでいると、ご自身に思い当たる節がある方も多いと思います。また、自分自身では気づいていなかったり、チェックできないものもあるかもしれませんね。これらを、参考にしてむし歯予防に繋げていただけたらと思います。

まず、むし歯や歯周病の予防は、ご自身でのセルフケアがメインとなりますので、歯のブラッシング方法も含めて、どういうところに気を付けるべきか、プロである歯科医師の指導を受けられることをお勧めいたします。

また、不適合な詰め物や被せ物はブラッシングなどの予防の妨げになることが多いので、精度の高い被せ物や詰め物を入れることをお勧めいたします。

岡野歯科医院の歯の検診は、治療用顕微鏡でむし歯や詰め物、被せ物の適合状態を細かくチェックし、同時にヘッドマウントディスプレイというメガネ型のモニターを使い、ライブで歯科医師と一緒に状態を見ながら説明を受けることができます。これらについて、動画でも説明していますのでご覧ください。