岡野歯科医院
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役立つ歯のコラム 役立つ歯のコラム

役立つ歯のコラム

むし歯を放置すると起こりうる8つの症状

記事概要

今回は『むし歯を放置して起こりうる8つの症状』についてコラムを書きました。むし歯の進行には時間が掛かります。ある日突然むし歯ができるわけではありません。今回は、むし歯を放置することによって起こりうる転帰についてお話をしたいと思います。これらの知識により、早めに歯科医院に来院したり、定期検診をうける患者さんが一人でも増える事を願います。

1むし歯は放置すると進行していく。

前回のブログで、みなさんに知っておいて欲しい、むし歯の主な原因を12個にまとめてお話しました。 
(前回のブログ記事はこちら。
https://www.okano-do.com/column/mushiba7.html)


お口の病気であるむし歯について、改めてむし歯の原因は何か?と聞かれると、知っているようで、意外に知らない事も混じっていたのでは無いでしょうか?

さて、今回は『むし歯を放置して起こりうる8つの症状』についてお話したいと思います。

むし歯の進行には時間が掛かります。ある日突然むし歯ができるわけではありません。

自覚症状が無く、むし歯ができたのに気が付かないまま、むし歯はどんどん進行し重症化していく事が多いです。結果的に、さまざまな疾患を起こしていきます。

みなさんのお口の中にも、気づいていないむし歯があるかもしれませんね。
また、むし歯かもしれないと思いながらも、長い間放置していないでしょうか?

痛みなどの自覚症状が無いからといって、安易にむし歯を放置してしまう理由としてよく挙げられるのは、「歯医者が怖いから」とか「面倒だから」という理由が多いようです。

その結果、むし歯を放置しすぎて顔が膨れ上がってしまうほどの症状になってしまう方もいます。

日々、患者さんのお口の中を診ながら感じていることは、けっこうな割合でむし歯を放置している、またはご自身が気づかないまま放置されているむし歯が多いという事です。

今回は、むし歯を放置することによって起こりうる転帰についてお話をしたいと思います。これらの知識により、早めに歯科医院に来院したり、定期検診をうける患者さんが一人でも増える事を願います。

むし歯を放置してしまうと、どんな事が起こりえるか、8つのポイントにまとめてご説明いたします。

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むし歯を放置して起こりうる8つの症状

1.歯が痛くて咬めなくなる。

むし歯が進行してくると、細菌が歯の神経に感染し、炎症を起こして痛みを起こします。歯の神経に感染するまで進行してしまうと、歯根の周りにまで炎症が波及し、咬んだ時に痛みが出るようになります。
むし歯は重篤化する前の方が、治療も早く終わり、歯や歯の神経を残せる確率が高まります。早めの、治療をお勧めします。

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2.歯肉が腫れ、場合によっては顔まで腫れてしまう。

むし歯が重症化してしまうと、細菌が歯の神経の通り道である根管を通って、根の先に到達します。そうすると歯根の先が化膿し始めます。根の先にたまった膿は、根の周りの骨を溶かし顎の中にたまり、歯肉が腫れます。化膿がさらに広がると、顔が腫れるほどになってしまうこともあります。
さすがにこの状態になると、慌てて歯科医院に駆け込む事になりますが、処置を受けても痛みや腫れはすぐには引かない事が多いので、そうなす前の早期の治療をお勧めします。

3.歯並びが悪くなる。

むし歯によって歯が溶けてしまうと、咬み合わせが無くなったり、隣の歯との接触が無くなってしまいます。そうすると、歯が少しずつ抜け出てきたり、隣の歯が倒れてきたります。あまり強調されていませんが、むし歯になると咬み合わせが悪くなり、お口の中の状態を気づかないスピードで少しずつ悪い方向に進めてしまうこともあります。

4.抜歯しなければいけなくなる。

むし歯が重症化すると、歯肉の高さの下までむし歯が進行します。歯の根を再利用して被せることができないほどむし歯が進行してしまうと、抜歯せざるをえません。神経が無い歯は、むし歯の再発に気が付きにくく、特に被せ物をしてある歯は、抜歯せざるを得ない状態になりやすいです。
やはり、定期検診と早目の治療が必要です。

5.口臭の原因になる。

むし歯の穴に細菌がたまり、食べカスが詰まって腐敗し、これが口臭の原因となることもあります。また、重症のむし歯になると、歯の神経の通り道である根管から膿が漏れることにより、口臭の元となります。いくらブラッシングをしても口臭が改善されない場合は、重度のむし歯がある可能性があります。
まずは、歯科医院にご相談されたほうが良いでしょう。場合によっては簡単な処置で改善出来る可能性もあります。

6.偏頭痛や顎関節症を起こす。

これは③でも申し上げましたが、歯並びが悪くなり咬み合わせが崩れていくと、顎の位置がずれて、咀嚼筋や顎関節に障害が起こるようになります。原因不明の偏頭痛はこれが原因と考えられることもあり、また、むし歯が顎関節症の原因になっていることもあるのです。

7.誤嚥性肺炎を起こすこともある。

食物を誤嚥した場合、細菌を含んだ唾液が食物と一緒に気管支に流れ込み、誤嚥性肺炎を起こす事があります。嚥下の機能が低下している高齢者は特に注意が必要です。誤嚥性肺炎は高齢者の死亡原因にもなります。

8.様々な臓器で病気を起こす。

むし歯があるということは、細菌が根管を通って血液内に入り込み、それらが体の他臓器まで運ばれ、他臓器に感染することも考えられます。
それにより、飛んだ先の臓器で疾病が発症することもあるのです。一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、心筋梗塞を起こした心臓の血管から口腔内の細菌が検出されるということもあるのです。これは歯科医師たちの中ではとても有名な話です。

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2まとめ(むし歯の再発について)

以上のように、むし歯を放置してしまうと起こりうること8つのポイントについてお話しました。

「大丈夫だろう。」と思っていても、むし歯はじわじわと進行していきます。今は重篤な症状が出ていなくても、抜歯しなければならない状態に陥ることもあります。

むし歯は上記のような痛みや障害が起こる前に、早期の段階で治療することが重要です。

ここで、意外に気を付けてほしいのが、むし歯の再発です。

本来、むし歯の治療は、治療精度の高い成功率の高い治療が求められます。なぜなら治療した後に、すぐにむし歯が再発しかねないからです。

折角、治療した後にむし歯が再発してしまった場合、前述した『むし歯を放置することによって起こる8つのリスク』をさらに高めてしまいます。ですから、できるだけ再発の恐れが低い治療法を選択することも必要だと思います。

精度の高い治療法のひとつとして挙げられるのは顕微鏡歯科治療です。

顕微鏡歯科治療は、大きく患部を拡大することにより高い精度の治療が可能となり、むし歯の再発を減らし、根管治療の成功率を上げ、歯を長持ちさせることができます。

参考までに、当院の動画を御覧ください。

顕微鏡歯科治療についてお話をしている動画です。下記の動画の中でも説明していますが、顕微鏡歯科治療では、非常に精密な治療を可能にするため、極めて細い器具を使って治療を行います。
これらは、肉眼や拡大鏡などでは見えない次元での精密な治療を行うのが特徴です。このような治療を行うことで、むし歯の再発率を下げることに貢献しているのです。1:34秒の動画となっています。よかったらご覧ください。