岡野歯科医院
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動画解説

歯茎の腫れが治らない!大きな膿があったとしても諦めない根管治療〜膿が大きくても根管治療で抜歯にならなかったケース〜

記事概要

根管治療は歯を長く使っていくために大事な治療です。根管治療が上手くいっていないと、抜歯になってしまうこともあります。根管治療が上手くいっていないと、根の周りに炎症がおこり、膿を作ってきます。根の周りに膿を持っていても必ずしも痛みが出たり、歯茎が腫れたりするなどの症状がでないことも多いです。気づかない間に顎の骨の中で膿が大きくなり、膿が見つかった時には、もう治療不可能と診断されてしまうこともあります。根管治療は、よく行われる歯科治療の一つなのですが、場合によっては根管治療の失敗が元で抜歯になってしまうこともあるということを認識していただけたらと思い動画を作りました。

1膿が大きくても根管治療で抜歯にならなかったケース

患者さんは、歯茎が腫れたため他医院を受診したところ歯と同じくらいの大きさの膿があると指摘され当院に来院されました。

CTを撮影したところ、奥歯の歯根の周りに下顎管(下顎の骨の中を通る太い神経)に達するほど大きな骨の透過像がみられました。膿が大きいので、原因として根管治療の不足以外に、根尖口外感染(根の外側で細菌がはびこっている)や歯根破折も疑われるケースです。

ラバーダム防湿を行うため、まず隔壁を作成し根管治療を開始しました。

根管には歯根破折のヒビは認められませんでしたが、根の先からの膿がなかなか止まりませんでした。この歯は樋状根という複雑な根管で、根管のどこかに腐敗した歯髄などの細菌感染が残りやすいケースでした。消毒が行き届きにくい細い根管を顕微鏡で視認しながら隅々まで清掃したところ、根管からの排膿は止まり歯茎の腫れも消失しました。その後根管充填を行い、経過観察に入りました。

6ヶ月後のCT画像では、歯根の周りにあった膿の縮小とそれに伴う歯槽骨の再生が認められました。膿が顎の中でかなり大きくなっていたケースですが、適切な顕微鏡治療により膿が改善し抜歯を免れることができました。

本ケースのように膿が大きくても歯根破折がなければ必ずしも抜歯なるとは限りません。根管は棒状の一本の管ではなく、皆さんが想像する以上に複雑なことがあり、その形状に対応できないと根管の中に感染が残ってしまいます。
膿が大きくても諦めずに根管治療の得意な歯科医院に相談してみることをお勧めします。

解説動画

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歯科医師

全国で11名の歯科医師・・・・・・・のみ
日本で最も厳しい顕微鏡歯科基準をクリア

顕微鏡歯科ネットワークジャパン認定医・日本顕微鏡学会認定医

根管治療・顕微鏡歯科治療専門 歯科医岡野 眞

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