Vol.11 専門によって治療方針が変わる。再根管治療で抜歯せずに済んだケース。
右下の奥歯が痛くなり、右下の第一大臼歯と第二大臼歯に膿が見つかり口腔外科で2本の抜歯をすすめられた患者さんです。抜歯前に当医院に来院され、根管治療に不足がみられたため精密再根管治療を行うことになりました。
CT画像と歯科用顕微鏡で未治療の根管が見つかり、根管を隅々まで清掃するよう心がけました。精密再根管治療6ヶ月後、2本共に膿の消失を認め抜歯を免れることができました。

右下の第一大臼歯と第二大臼歯の初診時のCT画像です。

第一大臼歯と第二大臼歯それぞれの根の先に膿の影がみられます。口腔外科では抜歯の診断でしたが、精密再根管治療により改善する可能性もあると診断しました。

第一大臼歯と第二大臼歯の精密再根管治療後の画像です。根尖までしっかりMTAセメントで根管充填できています。

精密再根管治療6ヶ月後のCT画像です。

根の先にできていた膿の影が消失しています。
根管治療の不備でできている膿の治療は医院によって方針が変わる可能性があります。抜歯と診断されても、根管治療の得意な医院に相談することをお勧めします。

日本では根管治療の成功率が30~50%とされる中、
当院の根管治療の成功率は98.7%、
膿が再発するケースはほぼ100%ありません。
日本顕微鏡歯科学会認定 歯科医岡野 眞