2017

11/14

歯科用顕微鏡+超音波スケーラーの治療で、治らなかったケースが大きく改善する。

記事概要

どうしても治らなかった歯周病が当院で治った!という患者様がいます。それは、当院の「歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)+超音波スケーラー」を使った治療の成果です。ここでは超音波スケーラーとは何か、歯科用顕微鏡との併用でさらに発揮される効果についてご説明します。

本ブログは、患者様から寄せられたお悩みへの回答を中心に、皆様にぜひ知っていただきたい大切なお話を、できるだけ分かりやすくまとめて記事にしています。

今回は、患者様からのお悩みではなく、よくある歯科治療の現場の問題を例に、特に知っていただきたい事実をご説明いたします。
今回のブログは、顕微鏡歯科治療と超音波スケーラーについてです。これまで、多くの根管治療や歯周病治療に携わってきましたが、当院にいらっしゃるまでは、どうしても治らなかったケースが、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)+超音波スケーラーで、かなり治療成果が出ることが多いです。
超音波スケーラーについて詳しく説明していますので、ぜひお読み下さい。

すべてのユニットに超音波スケーラーを設置しています。

岡野歯科医院には、それぞれのユニット(治療椅子)に3〜4台の『超音波スケーラー』という機材が備わっています。

超音波スケーラーとは、歯の表面に付いた歯石や根管(歯の神経の通り道)の汚染を、超音波振動で粉砕・洗浄しながら綺麗にしていく治療機材です。

当院では、全ての根管治療と歯周病治療において、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いて治療を行なっていますので、肉眼やルーペ(拡大鏡)では見えない根管(歯の神経の通り道)や歯周ポケット内の奥深くを、歯科用顕微鏡で覗きながら綺麗にしていきます。

根管は、複雑に枝分かれしていたりしていますし、歯周ポケット内の歯の根の表面には陥没があったりしますので、肉眼やルーペでの治療は困難を極めます。

しかし、超音波スケーラーは、チップ(歯石や根管壁を削る刃先)を自由に曲げる事ができ、極細のチップもあるため、色々な種類のチップを使い分ければ、複雑な根管や歯の根の表面の細かな凹凸に対応する事ができます。

歯周病治療において、通常は(歯肉縁下歯石を)キュレットという手用スケーラーを使い除去します。しかし、この手用スケーラーはピンポイントの歯石の除去ができません。歯根の表面は凹みがあったりするので、凹みに適合できる超音波チップを使うことができる超音波スケーラーの方が特に有効なのです。

様々なチップを同時に使いつつ、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)で確認しながら効率良く、正確に病原物質を除去することができるため、根管治療や歯周病治療の成功率を高める事ができます。

これらの理由から、岡野歯科医院では超音波スケーラーを多く、ユニットに設置しています。

超音波スケーラーはマイクロスコープと組み合わせることで、治療のクオリティを確実に上げてくれる、顕微鏡治療には無くてはならない機材です。

先端の太さや角度の違うチップ

根管治療における超音波スケーラーの活躍

特に当院での根管治療は、『ファイル』という回転切削器具は使わず、ほぼ超音波チップのみで根管を清掃していきます。

日本の根管治療の成功率が低いのは、見落とされている細長い根管や枝分かれしている副根管、そして湾曲している根管が、清掃(治療)できていないからです。

実は、根管はファイルという器具で清掃できるような単純な形態をしていません。よって、根管治療の成功率が低い(※データの根拠はこちら)理由の一つとして、ラバーダム防湿自体をしていないこと等も問題ですが、根管の複雑な形態が細菌の感染や感染の除去を困難にしているのです。

当医院の根管治療は、CTの画像を参考にし、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)で根管内を見ながら、この複雑な構造をした根管内を超音波チップで清掃・消毒していきます。

曲がっている根管は、超音波チップを曲げて、根管を追いかけ感染を除去します。

この治療方法は、高度な技術が必要なため、実は歯科用顕微鏡を使っても簡単ではなく、経験や熟練した技術が必要です。

歯周病治療における超音波スケーラーの活躍

次に、歯周病治療における超音波スケーラーの活用について説明します。

歯周病治療は、基本的には歯根のセメント質を残しながら歯の周りの歯垢と歯石を除去して改善していきます。

他にも配慮しなければならないことはありますが、歯石がきちんととれていれば改善に向かうケースが多くみられます。

これまで、多くの根管治療や歯周病治療に携わってきましたが、当院にいらっしゃるまでは、どうしても治らなかったケースが、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)+超音波スケーラーで、かなり治療成果が出ることが多いです。

一般的には、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を使わずに歯周病治療を行いますので、歯肉縁下の歯石を勘で取っていきます。

『勘』です。

なぜなら、歯周ポケット内は狭く、器具で歯肉を傷つけることで出血したりしますので、全く歯石が見えていないからです。

ただ、やはり『勘』は『勘』です。

歯根面はコーンケーブというくぼみや歯根の分かれ目の凹み、歯根面の表面に細かい凹凸があることがあります。そこに付いた歯石は、手指の感覚や勘で確実に除去するのは難しいです。

歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)で観ながら、ポケットの狭さや凹みに対応できる超音波チップを選択し、ピンポイントにあてて歯石を粉砕・除去します。これでかなりきれいになります。その結果、歯周病の改善率が格段に上がります。歯肉も傷つけにくいので術後の痛みも少ないです。

よって、肉眼やルーペでの歯石除去は、見えていないが為に歯石の取り残しがあり、そこでまた歯周病菌が繁殖するため、歯周病が改善しにくいのです。

更に、この歯石除去については、歯科医師が行うべきだと考えています。歯肉縁下に器具を入れるのは、体の中に治療器具を入れるようなものです。歯科衛生士ではなく、やはり歯科医師が責任をもって行うべきです。

(当院では、これらの歯肉縁下の歯石除去はもちろんのこと、ほぼすべての治療を院長である歯科医師が行っています。)

歯周病治療の基本は、やはり歯の周りを清潔にすることです。

まずやることは、歯周病のための正しいブラッシング指導、そして歯根面に付いている歯石を確実に除去することです。これらの事については、前回のブログ記事で書いておりますので、こちらをご参考下さい。

歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の活躍

今回のブログ記事では、主に『超音波スケーラー』についてご説明してきました。

しかし、この『超音波スケーラー』も、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)と組み合わせて使う事で、その良さを更に発揮できる治療機器です。当院で、何故これだけの数を設置しているのかがおわかりいただけたと思います。

歯根面に付いている歯石の除去は、狭い歯周ポケットを器具で拡げながら、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)で歯石を目視で確認しながら除去します。

拡げると言っても2ミリくらいです。

数ミリという本当に緻密な環境の下での治療なのです。治療を成功させるためには、高度な治療技術と高性能な治療用顕微鏡が必要だという事がおわかりいただけたと思います。

※一般に使用されている超音波チップは顕微鏡歯科治療に適さない物も多く、当医院ではマイクロ治療に適した視野を妨げない器具を使用しています。

※当医院では、一つのユニットに3~4台の超音波スケーラーの器具を設置

しています。それは、様々な状況に対応できるようにするため、何種類もの超音波チップを同時に使用する為です。